穴埋め問題に似てるけど、目的が違うもの

 穴埋め問題が嫌いだ。
 読んでいる流れをぶち切られるからだ。
 特に歴史が嫌いだ。
 卒業した学校オリジナルの歴史教材は、説明文がダラダラ並び、重要語句が空欄という最低のものであった。空欄だと読めないし、埋めてしまえば装丁のダサい参考書でしかない。授業はこの空欄を埋めてゆくという流れで行われる。これで歴史が好きになるやつがいたらお目にかかりたい。

 かといって穴埋めを使わないわけではない。英単語を覚える時、赤シートをパタパタやって覚えるのは現代の定番だが、これを空欄にマウスを当てれば日本語が出てくる、というのは作ったし、表形式に対応させたので、フランス語の動詞変化を覚えるのにも役立った。2017年だったかな。
 このやり方、そこそこ流行るかと思ったら、皆さん感心はしてくれるものの自分で使おうという人は皆無。そーゆーもんか、と過ごしていたら、ん?似たようなソフトが今月紹介され、複数のメディアに取り上げられているところから見て、どうやらうけている。
テストメーカーという奴だ。

 ああ、これはかっこいいわ。私の何倍ものプログラミング技術がある。クラウド(?)に対応しているとも言い張れそうだ。まさに穴埋め問題の王道!
 しかし待てよ。私が歴史の教材を嫌がり、でも穴埋め問題ツールは作ったという一見矛盾していること、おかげで説明できないか?

 つまり、一般的に穴埋め問題は「点数をつける」ものなのだ。テストメーカーもその流れの中にある。しかし、赤シートをパタパタやって、もっと古くは単語カードを繰っている姿は穴埋めの形に似ているが「覚える」ための行為なのである。だから「覚えさせる」のが目的なのに「点数をつける」形式の、我が母校オリジナル歴史教材が嫌いだったのだ。
 気がつけば簡単だが、つまりそういうことだった。

 テストメーカーつかって「覚える」こと目指すやつって出てきそうだな。やめときましょう。わたしの昔のツールの方が適してます。今考えるとよくぞ表に対応していた。これのおかげで「上位互換ができたからもう不要ね」と言われない。

 試験勉強において記憶するとは繰り返しにより、条件反射を形作ることだ。わたしはきちんと理解していたようだ。

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